ENo.133 バチカとトリカとブランとベアテ 
プロフィール

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モノクロアトリエにちょいちょい来る、アルビ兄妹の知り合い。
姿形が大体お化け屋敷で人間語を喋らない。
その外見と言葉の通じなさから、魔物を忌避する文化層からは大変疎まれているのだが、ビオンは野良猫拾って来るノリで家に上げちゃう。

たまに食器とか家具とかを身体の突起に引っ掛けて薙ぎ倒す。

トリウム
「そのうちに害虫駆除業者呼ぶよ。」

ビオン
「はわ…」


彼らは手帳所持者ではないため、アトリエの大窓を通って別のクリップに移動する力はない。普通に玄関から入って来て、玄関から帰って行く。
アルビ兄妹が手帳で出かける時について行ったらクリップ旅行も一応できる。



蝶あるいは蛾
バーチカボーチカ
「(露出した肢と翅が、時折ばたばたと蠢いている。)」

≪伊達男≫のバーチカボーチカ。
トリウムからの呼称はバーチカ。
ビオンからの呼称はバチカおにいさん。

毎日のように服を変え、同じ服は二度と着ないことが通り名の由来。
実際には人体と全く構造の違う身体を人間用の服に押し込むせいで、
どんな服でも一発でダメにしてしまっているだけである。
シルエットの崩れにくい服を好み、貴族風のコートをよく着ている。

手配名:襤褸被りのトーチカ「服は本体ではなく、服を纏っているものが本体である。」

出身:不明。フルクトゥアト地方で活動中。
年齢:不明。成虫っぽいのでたぶん成人済み。
性別:翅が派手なのでたぶん雄。
身長:でかい。
体重:見た目の割に重い。
異常性:???
バーチカボーチカの由来は「蝶および蛾」が変化したもの。



人獣の面
カプータクエトリカ
「(噛み合わない歯と蹄が、ガチガチと鳴る。)」

≪踊り子≫のカプータクエトリカ
トリウムからの呼称はカプータ。
ビオンからの呼称はトリカおにいさん。

大仰な身振りを好み、それが踊るようであることが通り名の由来。
面の口には上下で形が違う歯が並び、噛み合わない音を立てる。
また、毛のようなものに覆われて脚部は見えないが、
硬い足音がするので蹄を持つことが予想できる。
全体的なフォルムはアルパカ体型。こんな邪悪なアルパカがいるか。

手配名:煽動狂のラヴーシュカ「不都合を踏み潰して踊り明かそう。踊り果てよう。」

出身:不明。フルクトゥアト地方で活動中。
年齢:不明。嗄れた声を出すので老人っぽい印象。
性別:獅子の鬣っぽいのでたぶん雄。
身長:でかい。
体重:見た目通りに重い。
異常性:???
カプータクエトリカの由来は「蹄を形作るもの」が変化したもの。



血も涙もない純白
ブラン
「きゅい、きゅーっ」

白くて可愛い≪ブラン≫。
主に海辺に出没する白いイキモノ。
アシカの姿をしていることが多いが、他の海獣、魚、海鳥にも変化可能。
可愛い動物の姿であざといポーズをすると、ビオンが喜ぶ。

手配名:汚染されて死んだ海「輝くような白い海、なんて普通なわけがない。」

出身:命溢れる美しい海。滅亡済。
年齢:不明。海洋環境として存在時間は万年を超える。
性別:両方。海洋環境に生きていた生物丸ごと全て。
身長:可変。小魚から鯨まで。
体重:可変。基本的に見た目通り。
異常性:「死んだ海」の怪異。
真っ黒に汚染されて死んだ海が、白く塗りつぶされたもの。
海の生物の姿を通して現れるが、その本質は海岸から外洋、深海を含めた海洋環境そのものである。
どんな生物の姿の時も白色個体の特徴を持っているのだが、その内部にあるのは汚染され腐敗し、猛毒となった黒い海水。微かに残った自浄作用によって、永遠に浄化を続けている。

原型がなくなるまで、死に染まったモノ。
それを白く塗り直しても、元の姿には戻らなかった。

ブランの由来は「白」。



祝福こそが呪い
ベアテ
「ウ……ウウゥ、グ……。」

祝福された≪ベアテ≫。
主に山林に出没する獣のようなイキモノ。
熊や狼の特徴が入り混じった姿を好んで取るが、街に行く時は妥協して子犬サイズになったり、ヤマネや瓜坊のような可愛い外見をしたりもする。
可愛い外見になるとやっぱりビオンが喜ぶ。

手配名:疎まれ呪われ死んだ山「山の獣は火を恐れる、と信じていたのだろう。」

出身:命溢れる深い森。滅亡済。
年齢:不明。山林環境として存在時間は千年を超える。
性別:両方。山林環境に生きていた生物丸ごと全て。
身長:可変。野鼠から熊まで。
体重:可変。基本的に見た目通り。
異常性:「死んだ山」の怪異。
呪術の為に殺された獣たちが山に染み込み、腐り果て、焼き払われたもの。
山に棲まう獣の姿を通して現れるが、その本質は森と空と大地を含む一つの山、環境そのものである。
毛皮で誤魔化してはいるが、その身は痩せて骨が浮き、乾き切っている。また本来の毛並みも酷く傷んでおり、柔らかく揺らめいているのは呪いの火。遠大な呪いに対し、余りにも微弱な炎によって、永遠に浄化を続けている。

疎まれ呪われる為に、渇き飢えさせられたモノ。
それが祝福されてしまったから、迫害した者にとっては最大級の呪いとなった。

ベアテの由来は「祝福されたもの」。


 
 
 
 
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