ENo.204 イチジク 
プロフィール

ザクロ: http://ct.428.st/?mode=profile&eno=204

出身:ノアズアーク
年齢:17歳    性別:男
身長:183cm    体重:73kg
好きなもの:思索、甘味
誕生日:旧歴1999年12月31日

荒廃した世界に生きる少年。ザクロの幼馴染。
17年前のアポカリプスを生き残った人々の集落、ノアズアークに暮らしている。

集落の防衛が仕事だが、所謂内勤であり彼自身が戦場に立つことはほぼない。
一応こんな世界なので最低限の体術は扱えるものの、直接戦闘の際はドローンを用いて遠隔戦を行うガチガチの後衛。

いつも羽織っている白衣はザクロが廃墟から持って帰ってきたお土産の品。特に職業柄着ているというわけではなく単純に気に入っているだけ。

ちょっとマイペースでのんびりしてる常識的な変人……なのだが、時折人が変わったような言動をすることがある。『らしくない』言動をしているときは、知らないはずのことを知っていたり、出来ないことが出来たりする。
ほんとうに人格が切り替わっているわけではないようで、本人の記憶と認識は概ね連動している。体の中の特定部位に大きな魔法(魔力)の塊が閉じ込められており、これが外に出ようとすることで上記のような現象が起こされているようだ。
くわしさが入用の場合は下の折りたたみに詳細があります。

自分に潜んでいるもののことを知って異世界の魔術を学びはじめた。
戦闘では基本的にドローンを扱い、補助的な用途で魔術を使う。魔術師としてはひよっこだが、中にあるモノを長年抑えつけているお陰か魔力の扱いには才能があるようだ。

砂糖をそのまま食うほどの甘党で、本当は三食甘味ですませたい。
本人曰く『摂った糖分は思考で全部使っているから大丈夫』。んなあほな。

最近はよく頭の上にひよこみたいな謎の小動物を載せている。
これは「ひよ」と呼ばれる魔法生物であり、異世界の神(Eno.255 ルイ)の眷属。
イチジクが借り受けた個体はねりきりと名付けられた。

◆自作でないアイコンクレジット◆
ねりきりアイコン&ツッコミアイコン:cat閣下さん
デフォルメアイコン:ルルクスさん


❖ビジュアル全身図(正面・戦闘)
http://tyaunen.moo.jp/txiloda/picture.php?user=hikkyneet&file=ichiziku_p2_.png 

アポカリプスについて17年前のある日、突如として全人類の欲望が『本人の意思に関わらず』叶うようになった。
無数の人々の願いの具現、即ち"魔法"で現実はめちゃくちゃに歪み、世界の殆どは数か月にして安全に暮らせない土地となる。
そして旧暦1999年12月31日、世界の終焉を前に、アポカリプス以前からこの災厄に類似する超能力を有していた唯一の人類――"魔女"がこう望んだ。

すべての"魔法"が、二度と起こらぬよう。

かくして新たな"魔法"は生まれることがなくなった。
しかし、既に地上を覆っていた無数の"魔法"が晴れることはなく。
魔力・魔術の概念に到達できなかったこの世界の文明では、もはやそれを収束させられる者もなく。
人々は無秩序で敵対的な天災としての"魔法"に怯えながら、強固な現実性補強により"魔法"を無理やり阻害する装置『リアリティ・アンカー』のそばで細々と暮らすほかなかった。

イチジクの魔法について彼の魔法(魔力)は体の中に閉じ込められていて、主に右目と、その影響を強く受ける頭部の左側に偏って存在している。
魔力は恩恵をもたらすこともあるが、見る人が見れば決して良い性質のものでないことがわかるだろう。
基本的には彼がネガティブな感情のなかにあると魔力の活動が活発になり、逆に落ち着いて満たされた感情のなかにあれば鈍くなる。〇ールパンナちゃんみたいなものだと思えば分かりやすいかもしれない。

それは無差別な憎悪に満ちた、彼ではない誰かの強烈な呪詛だ。
呪詛は彼の自我をコントロールする機会を常に伺っている。魔法を介して隙あらばその思考や言動に干渉しようとするが、小康状態なら彼が本当に望まないことをさせるほどの影響力は持たない。

最近までは抑圧によって小康状態を保っていたため、表面上は問題なかった。しかし、手帳で転移した異世界で似たような呪いに触れてしまい活発化。現在は不安定になっている。

❖若紫の瞳(こぼれ話)17年前、大災厄を起こした魔法使いがいた。
17年前、大災厄を収めた魔女がいた。

悪い魔法使いは、魔女が我が身を犠牲に放った魔法で魂を砕かれ、災厄と共に消え去った……筈だった。
しかし、彼は最後にこう呪った。

「――あなたが愛したものすべてを、おぞましい苦しみのうちに奪い去りましょう」

憎悪の呪詛は魔法使いの影を生み出した。
影は楔となって、本来なら消し去られたはずの災厄達を世界に留めおいた。
かくして未だに空の淀みは晴れず、災厄の残滓が地表を漂い、そしてあらゆる魔法は人々の敵であり続けるのだ。


だが、実を言うと。
魔法使いは、あのとき少しだけ……ほんの少しだけ、後悔した。

『どうしてこうなってしまったのだろう』
『叶うなら、』

無意識の悔恨は小さな魔法となって、単なる影だった筈の『それ』を新たな命へと変えた。

呪詛は殺せない。
だが、人は殺すことができる。
極悪人の後悔がもたらす奇跡など、その程度のものだ。



 
 
 
 
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