ENo.94 Ember 
プロフィール

  俺のことを覚えてる?
「RemEmber Me?」
   俺を覚えてくれる?

 身長:160㎝
 体重:軽め
 体温:高め


 赤熱する手帳を手に、ふらふらと渡り歩く子供。
 友達ができるととても喜ぶようです。


[報告書を閲覧する]──長文注意
アクセスを検知……
認証中……100%
承認しました。報告書を閲覧してください。




ウーシア名 : 記憶の残り火

ウーシア識別子 : CFH-489-H
ランク : Yesod

 CFH-489-Hは現在収容されていません。対象は任意の空間へ制限なく転移することができ、完全な封じ込め及び収容は不可能です。

 対象との接触を試みる場合、口頭にて対話を行うことは禁止されています。一言でも対話を行ってしまった場合は対抗ミーム「健忘」を摂取してください。

 CFH-489-Hは身長160cmの少年に見える人型実体です。黒色及び赤熱のような色合いの頭髪を有し、瞳は極めて明るい橙色をしています。肌は色彩の薄い灰色をしており、両足に履物は無く、脚部は燃えるように赤いです。この赤及び橙色に見える部位は実際に赤熱しており、暗闇において淡い光を放つことが確認されています。素肌で接触しても火傷するほどの温度は感じられず、原理は不明です。

 CFH-489-Hは食事・排泄及び睡眠をせずとも生存可能であり、必須ではありません。しかし、通常の人間と同様の食事と睡眠を好み、自主的に行っていることが確認されています。


 CFH-489-Hは口頭にて言葉を発した上で、相手に投げかけられた言葉に反応を返すことで異常性を発揮し、対話相手を暴露させることができます。暴露した対象はCFH-489-H-1と呼称します。
 CFH-489-H-1は、CFH-489-Hが過去に出会い、その上で忘れ置いた人物だと認識します。暴露した人物の記憶に沿った認識が行われることが確認されています。現在確認されているのは「亡くなって葬儀で送り出した」「一方的に忘れようとした友人」「殺して死体を捨てた」「見捨てて重荷を背負わせた」「生き別れた家族」等です。CFH-489-Hに苦しい思いをさせて来たという傾向が非常に強く、この認識によりCFH-489-H-1の72%が精神的苦痛を訴えます。

 CFH-489-H-1の中でも精神的苦痛の無い対象は、CFH-489-Hを「旧知の優しい友人」と認識しており、過去に人間関係において苦痛の記憶が無いCFH-489-H-1にのみ発生することが確認されています。

 CFH-489-Hの異常性は対象と対話を重ねるごとに強度が上がり、一定の対話数を越えると弱化の傾向を示します。CFH-489-Hと長らく対話した人物は対象の異常性を完全に無効化することができます。また、対象に暴露者の精神状態を気に掛ける言動が記録されています。このことから通常の人間とも共存できる可能性があり、口頭を除いた対話が可能であれば意思疎通が容易ではないかと指摘されています。現在は積極的に接触が試みられています。


[参考資料 汚染レベル]──
アクセスを検知……
認証中……100%
承認しました。資料を閲覧してください。



 CFH-489-Hとの対話回数と汚染レベルは比例することが判明しています。
 環境や対象の汚染耐性により増減することに注意してください。

 CFH-489-H-1の汚染レベル
 CFH-489-Hが何度反応を返したかを単位とする。

 汚染レベル:1
 反応回数:1~3回
 汚染症状:CFH-489-Hに対し既視感を獲得する。
 この時、何処かで会ったか聞くことが多い。

 汚染レベル:2
 反応回数:4~6回
 汚染症状:CFH-489-Hに対し、親しい人物または旧知の仲と認識するようになる。
 精神的苦痛はこの時点では発現しない。

 汚染レベル:3
 反応回数:7~10回
 汚染症状:CFH-489-Hに対して不安を覚え、恐慌・錯乱状態に陥る。
 症状が被験者によって異なる事の多い汚染レベルであり、
 「殺したはず」「死んだはずなのにどうして」「二度と会えないと思ってた」
 等々、CFH-489-Hを別の誰かと誤認して発言するようになる。

 また、人間関係における苦痛が存在しない人物の場合は、
 汚染レベル2を維持し、汚染レベル3のような精神的苦痛を発現させない。

 備考_被験者Fの記録
 「俺、過去に火事で家族を置いて逃げちまったんだよ。
  酷いもんだった。俺以外全員焼死体になってよ。
  そこには間違いなくヤツはいなかったのに、
  何でだろうな、ヤツが居たし、ヤツは家族の一員だと思い込んじまった。

  生きてたっつー喜びはあったけどよ、
  それ以上の後悔と自責でどうにかなっちまいそうでさ。
  ありもしねえことを考えて、
  俺を許してくれとか罰を与えてくれとか口走っちまった。変な話だぜ本当。」

 汚染レベル:4
 反応回数:11回~
 汚染症状:CFH-489-Hに対する認識が正常に戻り始める。
 反応回数が増える毎に苦痛が減り、認識も間違いであることを理解しだす。





※精神汚染系キャラクターです。
 汚染されるかどうかは任意です、用法用量を守って狂いましょう。

 筆談時は汚染がありません。声すらなければ安心安全な怪異です。
 あることを頼まなければ、ですが。




[焼け落ちた報告書]──長文注意
アク█スを█知█…
認█中……███%
Er█or█─
アクセ███存在█ませ█──

██▚███▟▝▃▀

承認しました。報告書を閲覧してください。




ウーシア名 : 焼却の獣

ウーシア識別子 : CFH-489-H
ランク : Tzalemoth

 CFH-489-Hは現在収容されていません。対象は任意の空間へ制限なく転移することができ、完全な封じ込め及び収容は不可能です。

 対象との接触を試みる場合、口頭にて対話を行うことは禁止されています。一言でも対話を行ってしまった場合は対抗ミーム「健忘」を摂取してください。

 CFH-489-Hは身長160cmの少年に見える人型実体です。黒色及び赤熱のような色合いの頭髪を有し、瞳は極めて明るい橙色をしています。肌は色彩の薄い灰色をしており、両足に履物は無く、脚部は燃えるように赤いです。この赤及び橙色に見える部位は実際に赤熱しており、暗闇において淡い光を放つことが確認されています。素肌で接触しても火傷するほどの温度は感じられず、原理は不明です。

 CFH-489-Hは食事・排泄及び睡眠をせずとも生存可能であり、必須ではありません。しかし、通常の人間と同様の食事と睡眠を好み、自主的に行っていることが確認されています。

 CFH-489-Hはあらゆる耐熱性を無視し、現象含めた有象無象全ての焼却・破壊を行うことができます。非常に強い現実改変能力と推測されていますが、原理の解明はされていません。対象の証言に寄れば、複数の小世界をこの異常性により破壊したと考えられますが、生存者及び目撃者は確認されておらず、真偽は定かではありません。


 CFH-489-Hの実験記録

 実験対象:市販されている厚紙
 実験結果:灰も残らず燃えた

 実験対象:スチール製の空き缶
 実験結果:灰も残らず燃えた

 実験対象:大型犬の遺骨
 実験結果:灰も残らず燃えた

 実験対象:生きた█
 実験結果:█は悲鳴を上げ、灰も残らず燃えた。

 実験対象:鉄骨
 実験結果:灰も残らず燃えた。溶ける様子は無かった。

 実験対象:空気
 実験結果:空間の気圧が減少、空気も消滅するようだ。

 実験対象:███の歴史
 実験結果:全世界から記述が消滅。対象が笑っている。

 実験対象:████
 実験結果:人を燃やした気がしたが記憶にない。対象が笑っている。

 実験対象:████世界
 █験結█:███████████████████

 CFH-489-Hを用いた実験は凍結されています。




 アレは世界を燃やす怪物だ、アレに焼却を頼もうと思うな。
 アレは焼却する度に楽しんでいた。
 大事なものは全部燃やすことで愛したバケモンだ。

 だが、会話の余地はある。
 どうか、彼の理性が世界の焼却を止めてくれるよう祈っている。


 
 
 
 
(C) 2020 Hisagi & CloveR Steps.