テニムンザーリは砂礫の国
砂礫から形生じ
水を求めてペナシュ山を産みソゾモ岩林を成し
ついに大河川と小海に至りて 形 水と結ばるる
そうして形は命となった
砂礫を生命の根源とする国テニムンザーリ産懐中時計。
親から子へ、またその子へと受け継がれ大事にされてきたはずなのだが
気がつくと手帳の切れ端と二人旅。
と、同時に意識を得て人の形をとれるようになったことに気づく。
鈍色に光るボディ、盤面は白く時折オーロラのように揺らめく。
文字と針はぴんと張った黒。時分秒まで対応、カレンダーなし。
マハシヘユは最初の持ち主の名。
裏蓋に「私の海、潤いのマハへ」と刻印されている。
時計姿でも発話、視認は可能な模様。
手が必要、移動などどうしても人型をとらざるを得ない時は
マハシヘユの姿(女性、首が詰まったワンピース様の服にバンドベルト)になる。
テニムンザーリの技術により動力は無限、
永久に動き続けることができるらしい。
が、本人(?)はねぼすけ。
気づいていないが、先般メンテナンスのために裏蓋を開けられたときに
クリップの破片が中に封じ込められる事態になりこんなことに。
時計姿
https://picrew.me/image_maker/43494
マハ姿
https://picrew.me/image_maker/469885