どこかの宇宙のどこかの星からやってきた青年のような実体。
自身であり、友人であり、食糧である肉を広げる行動をする事もある。
サイコロを投げて偶数が出るか奇数が出るか、そういった単純なゲームを好んで人に持ちかける。ここではない世界にいた頃は勝者の願いを叶えていたようだ。
性格は無邪気そのもので、たまに常識が伴わない行動をする。惣菜ぱんが好き。
おうち→
肉塊住宅街
?
その青年は暫く宙を漂ったあと、一粒の宝石のように輝く星を見つけ降り立った。
そこには、四足で歩く肉がいた。二足で歩く肉がいた。
とくに、二足で歩く肉たちは興味深い動きをしていた。
青年は文明というものを見たことがなかった。
青年は宙に浮かぶ岩の塊を見つけては、自身とし、友人とし、食糧としていた。
だから、興味が沸いたその星の一部分を「肉塊化」させた。
血管が下水に張り巡らされ、分裂した細胞たちが家々の水道から溢れ出し、生き物は溶け合い、一つの肉になった。
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個体名:アオガイミツミ
20██年█月█日午後█時頃、██県██市███町の住宅街が丸ごと「肉塊化」する事案「███町肉塊化事件」が発生。内部へと探査へ向かった機動部隊がその存在を確認。
住民の安否は未だ不明だが、後述の記録から「肉塊化」したものと思われる。
███町において発見されたアオガイミツミとの交信記録
─中略
─お前は一体何なんだ?
─僕はアオガイミツミだよ。
─お前がこの住宅街を肉塊にしたのか?
─そうだよ。
─何のために?
─家がほしかったから。この星に。
─この肉塊は?
─これはね、僕だよ。でもごはんなんだ。あと、ともだち。
─食べるのか?
─うん。
─町の住人は?
─生きてるよ。みんな。
─どこにいる?
─そこ。
─そこって、どこに
─いるでしょ。あそこの壁、そこの家の窓、電柱の上、きみの足元。たくさん。
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