ENo.243 レギエーラ・P・スタルカー 
基本情報

出身ムーンギエラ地方エウフォリア

年齢生前15歳性別女性

身長158cm体重鎧部分は28kg

好きなもの静かにうろつける場所、歴史書、

嫌いなもの聞き分けのない上司、上官、

知り得た趣味歴史書、小説、

プロフィール

とある世界、戦乱の時代、今ではそのころのすべてが歴史書に載るようになったほど昔、とある国家間で戦争が起きていた。

レギエーラはそんな戦火の中において、自ら国家を護るため志願した義勇兵だった。砲手としての才能を見出され砲兵として戦っていた彼女だったがある時、彼女の2000ヤード先の敵を吹き飛ばすほどの腕前でもどうにもならないほど、彼女の護る砦が追い詰められた。追い詰められた砦はあらゆる精神的平穏を無くしそして、彼女自身の精神も疲弊していった。

あくる日の戦いはその砦の最後となった。彼女がいた城壁上からの砲撃は格好の的となり、足元を吹き飛ばされた彼女は落ちそして、両足を潰されたところで門が開け放たれた。
なだれこんでくる敵兵になすすべもなく、そして逃げることもなく、砲手だった彼女は剣を受けるすべもなく斬り、突き、刺されやがて、ほとばしる鋭い痛みのなかで彼女はその短い生涯を終えた――― そのほうが、幸せだったのかもしれない。



やがて昼夜を数えるのが暦だけになったころ、気まぐれな、人生に飽きた悪魔が彼女に魂を注ぎ込んだ。
錆びついた鎧に色が満ち、くたびれた骨につめたい肉が宿りされど、失った両足だけは取り戻せずに彼女はふたたび現世に舞い戻る。死の直前の記憶のままの彼女は鋭い痛みが消え失せていくさまに混乱しながらも、もしかして自分は生き残ったのだろうかとほんのりとした希望を見出した――― 失った両足を見るまでは。

つめたい炎とかりそめの身体に身を包まれながら、ゴーストになったことを知った彼女はかたわらの大砲を引っさげ歩き出した。歩く足はなかったがそれでも、歩いてると思ったほうが気休めになった。どんよりとした気分だけがどうしても、足枷のようについてまわった。

やがてたどり着いた場所で彼女は古ぼけた一冊の本から、世界が、かつての戦争を終え平穏を歩んできたことを知る。自分の生き様が無駄じゃなかったことに気休めの安堵を得つつもしかし、それでもまだ世界に、愛する国家に仇なす者が存在することも同時に知ったのだった。

その国家を守るための戦いに身を投じ、それが終わってしばらく。


彼女が出会ったのは"暇"だった。
ゴーストの寿命は永く、自らが成仏しなければ永遠にそこに在り続ける。気まぐれに天へ昇ることも考えたがしかし、気まぐれにやっぱりやめることを繰り返すことしばらく、彼女は自分の目的を見失っていた。

そうして彼女が路傍の小石を投げて河を切り、今日も暇に明け暮れていたとき。
彼女が見つけたのは、野盗に襲われる荷馬車だった。自慢の大砲で野盗が野盗だったことがわからないくらいにしたあと、薄ぼんやりとした達成感を胸にしまった儚いゴーストは、一目散に逃げていく荷馬車が落としたひとつの手荷物を拾い上げる。


―――それは、本だった。



史実をもとにした冒険譚の、第一巻。
巷で人気だったその写本を気まぐれにめくったそのとき――― 彼女は、失ったはずの心臓がときめくのを感じた。次、次へとページをめくる手は趣味人のもので、それを見る表情は年頃の少女のそれだった。


それが今における、彼女の行動指針を決めたと言っても過言じゃない。



読み終わったとき、彼女はたまらない多幸感に包まれていた。
本を抱き、鞄にしまい、その時彼女は自分が久しぶりにそわそわしているのに気づいた。



―――続きが読みたい。
もっと色んな話を知りたい。


くたびれた大砲をいつものように引っさげ歩みだしたゴーストの少女はやがて、誰かの趣味に恋い焦がれる乙女になった。誰かが良きと思い、待ち望み、そうありたいと願った趣味という通り道を自分も通ることが、彼女の生きる目標になった。

そうして行き着いた先が異なる世界だとしても、それを彼女は喜んだ。
永い行路を彩る趣味が、無数に待っていることがわかったからだ。



今日も今日とて彼女は書を漁り、音に胸打ち、食に綻ぶ。
生きる目標がないなら作ればいいと、そう知ったからだ。


―――この先は、それよりずっと先の話の、合間の話。




―――――――◇

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